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映画レビュー『スノーデン』|元CIA職員が暴露した米国最大の機密。あなたの生活が政府によって監視されているとしたらー。 

あなたのメールやチャット、通話、ネット検索履歴など、それら全てをある機関が掌握しているとしたらどうしますか?

本作は元CIA職員エドワード・スノーデンが、アメリカ政府の監視システムを告発した実話です!


オススメ度は以下のように設定しています♪
すべて個人的な感想なのでご容赦ください( >_<;)
★☆☆☆☆:残念。。。
★★☆☆☆:少し不満かな?
★★★☆☆:ふつう、2回目は見ないかなー
★★★★☆:オススメ! もう一度見てみたい
★★★★★:すごいオススメ!! 何回でも見ていられる!!

『スノーデン』概要

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2016年公開 伝記・ポリティカル・スリラー映画

監督:オリバー・ストーン

主演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット

 

『スノーデン』あらすじ

2013年6月―。英ガーディアン紙のスクープが世界を震撼させた。
NSA(米国家安全保障局)の職員エドワード・スノーデンが、米国政府による膨大な個人情報監視の事実を暴露したのだ。
ごく普通の29歳の若者だったスノーデンはなぜ、輝かしいキャリア、恋人と築き上げた幸せな人生を捨ててまで重大な告発を決意したのか―。

引用:Amazonより

 

『スノーデン』レビュー

映画『スノーデン』

オススメ度:★★★★★ 

  

本作は元CIA職員エドワード・スノーデンの実話であり、彼はアメリカ政府の機密情報を内部告発しました。その内容とは、アメリカ国家安全保障局(NSA)の個人情報監視プログラム(プリズム)の実態についてでした。

皆さんもSNSなどで自身の生活の一部をネット上に挙げていると思いますが、こちらは見られてもいい情報と言えます。本作の監視プログラムは、検索ひとつで文字通り”あなたの全て”を見ることが出来ます。全てと言われてもイメージがわかないかもしれませんが、例えばSNS上に挙げた情報から家族関係や交友関係、いま誰と付き合ったいるのかなどといった情報が丸裸になるわけです。あなたが送ったメールが見れるのはもちろんのこと、PCについているカメラやマイクを遠隔起動して、部屋の様子まで見ることが出来るのです。

しかしここまでの徹底した個人の監視は、9・11同時多発テロを再発を防ぐためのものだということを忘れてはいけません。冒頭で、スノーデン就いたCIAネットワーク・セキュリティーの仕事について教官が説明するシーン。

”全サーバー、全接続。現代の戦場は世界中だ。つまり、塹壕で食事したり迫撃砲を避ける必要はない。しかしもし再び9・11が起きたならば、ーーー君らの責任だ。

このあと、教官は「前回は私たちの責任だった」と続けます。いかに国を守ることに責任が伴うかということが分かる重要なシーンです。

 

ちなみに、スノーデンは日本の横田基地でも仕事をしていました。本作でも描かれていますが、日本がいかにアメリカに守られているかが、そして同時に支配されているかが分かります。スノーデンはこのことに関してこう語ります。

”テロ対策は口実、目的は経済と社会を支配する事。

僕が守ってきたのは政府の覇権だけでした。”

 

過度な情報収集は本当に悪なのか

本作は、アメリカの情報システムへの反対派の意見が色濃く出ている映画でもありますが、反対派を増やそうとしているものでもありません。

例えば元教官とスノーデンが、趣味の狩りに出かけるシーン。

ここでの二人のやり取りが、反対派と賛成派のお互いの立場からの意見がよく分かります。これまで内容構成から、皆さんは反対派へ傾き始めると思いますが、ここにきて再びスタート地点に立たされると思います。

 

「第二次世界大戦から60年、未だに第三次世界大戦は起こっていない。それは世界のために我々が尽力してきたからだ。世界中の情報手中施設がなければ、核戦争もテロ活動もサイバー攻撃も防げない。」

「だから大勢の生活を覗けと?」

「現代の国民は皆、生活をさらけ出している」

「国民は生活の一部をさらしていても、全てを見せているわけではありません。しかし、我々は全てが覗いています。」

「多くの国民は自由より安全を望んでいる。国に守られ、当たり前のように安全に過ごすには、それだけの代償を払う必要がある。

安全をとるか、自由をとるか。私たちが完璧に近い生活を望むのであれば、過度な情報収集が一概に不正であるとは言い切れないですね。

 

「こんなの違法だ!」とか、 「いやいや合法でしょ」という議論はさておき、常に倫理が保たれているかどうかという視点で本作品は観て頂きたいと思います。

 

おわりに

 内部告発の報道が流れてから、日本では他人事ように考えてしまう人が多かったそうです。「恥じるような行動はしていないし、自分は監視される価値はない」と。しかし、本当にそうでしょうか。

ある人から交友関係をたどると、6人目で全世界の人とつながると言われています。日本の総理大臣、アメリカの大統領とだってつながるそうです。それだけ小さな世の中であるのに、自分は無関係だと言い切れるでしょうか?

こういった監視システムが蔓延していた事実に、知らなかった人はもちろんのこと、知っていた人ももう一度関心をもってもらいたいと思います。