映画レビュー『LALALAND』 切なすぎるハッピーエンド
一度でも叶えたい夢を抱いた人は見てほしい
綺麗ごとだけでは生きていけない世界、切なすぎる映画
オススメ度は以下のように設定しています♪
すべて個人的な感想なのでご容赦ください( >_<;)
☆ :残念。。。
☆☆ :少し不満かな?
☆☆☆ :ふつう、2回目は見ないかなー
☆☆☆☆ :オススメ! もう一度見てみたい
☆☆☆☆☆:すごいオススメ!! 何回でも見ていられる!!
概要
2016年アメリカ映画。「セッション」で高い評価を得たデミアン・チャゼル監督が自らのオリジナル脚本を映画化したミュージカルラブストーリーの傑作。批評家から絶賛され各賞を独占した。「セッション」でアカデミー賞を得たJ・K・シモンズがバーの経営者役で少しだけ顔を見せている。ラ・ラ・ランドは2017年のアカデミー賞で最多6部門を受賞した。また、第41回日本アカデミー賞では最優秀外国作品賞を受賞した。
監督:デミアン・チャゼル・出演:ライアン・ゴズリング(セバスチャン・ワイルダー)、エマ・ストーン(ミア・ドーラン)、ジョン・レジェンド(キース)、ミーガン・フェイ(ミアの母親)、ほか
レビュー
映画『LALALAND』
オススメ度:☆☆☆☆☆
※ネタバレを含みますので、注意してください
この映画、主人公(セブ)とヒロイン(ミア)が
同じくそれぞれの夢を追い続けているからこそ面白いと思います。
お互いの夢を認め合い、相手の成功を喜べる関係。
素晴らしい関係ですよね。
近頃、夢を追い続けると否定してくる人は必ず出てきます。
それは、セブの姉がそうでしたよね。
でも自分自身も、その一人かもしれません。
自分の夢を追うのも諦めるのも、最後は自分自身ですから。
作中でも、2人とも夢を一度は諦めてしまうんです。
私は、そういった葛藤もこの映画の魅力だと思います。
セブは消えゆくジャズを救うべく、自分の店を持ちたいと夢を持っていました。
しかし安定を求めるあまり望んでいないバンドに入り、成功を機に夢を諦めました。
ミアもそんなセブを責めますが、自分はオーディションに全く受からず、自身の脚本を演じるも全くダメ。大根役者だと馬鹿にされ、夢を諦めようとしてしまうんです。
現実を生きるため夢を諦めたセブと、夢を追い続けたミア。
どっちが良いか悪いかではなく、どちらも正解だと思います。
綺麗ごとだけでは生きてはいけませんから。
ただ夢に挑戦し続けることは大切だと、私は思います。
お互いが夢を諦めた物語終盤で、セブがミアの成功へのチャンスを掴み、
そのことをミアに伝えに行きます。しかし、ミアは「何回も受けても結果は同じ」「恥をかき続けてきた」「これ以上は耐えられない」と誘いを断ります。
セブはそんなミアを「赤ん坊」と罵り、オーディションに来るように伝えます。
確かに何度失敗しても、諦める理由にはならないですよね。
もしも101回目で壊せる壁を、100回目で諦めている可能性もあります。
そういうのが分かれば、簡単なんですけど...(笑)
そしてラストのお互い夢を叶えた後の再開は、本当に切ない...
夢が叶ったがために別れてしまった2人ですが、再開したことで、
「夢を捨て二人で幸せな家庭を築く」想像をするんです。
すでに遅いと気付いる2人は互いに微笑みます。なんて切ない...
すべてが思い通りになるほど現実は甘くないんですかね?
それでも2人には選んだ道がハッピーエンドだと思ってもらいたいです。
おわり
夢に生きる人、夢を諦めた人、そして夢を叶えた人
すべての心にささる映画だと思います。
ちなみに映画のタイトルの『LALALAND』ですが、
LA=ロサンゼルスの略で、「現実から遊離した精神状態」を意味するそうです。
必要ない情報でしたか?(笑)